「家は3回建ててやっと理想の家になる」あなたはこんな言葉を耳にしたことはありませんか?しかし、実際に3回建てるなんてことは金銭的にも現実的ではありません。この言葉は、人生の中で大きなライフスタイルの変化が3回訪れることを表しているのではないでしょうか。具体的には、
- 新婚の夫婦2人から始まり、子どもが生まれて慣れない子育てに奮闘する時期
- 子どもも手が掛からなくなり、時間的にも金銭的にも余裕が出来てきた時期
- 子どもが独立し、夫婦2人寄り添ってゆったりと暮らしていく時期
ということが挙げられます。こういった暮らしの変化の中で、それぞれの生活ステージに合わせた理想の家づくりのポイントを伝授します!
【平屋の間取りパターン①】子育てに奮闘!
1つ目に子育て世代の間取りポイントをご紹介します。この世代のポイントは、家族がそれぞれの気配を感じられる間取りをつくることです。具体的な例として、ダイニングやキッチンから子どもの様子を見ることができるLDKは、現在の新築やリフォームでも主流になっています。
家事をしながら、子供の姿を確認することができるのは大きな安心ですよね。しかし、忙しいママは子どもの世話ばかりをしているわけにもいきません。掃除・洗濯・お料理など、やらなければいけないことがたくさん!
効率的に家事をこなすためにも、リビングから洗面所などの水廻りに直接行けるなどはいかがでしょうか。リビングに家事スペースなどを設けてみるのも良いでしょう。子どもも、常にママの姿が目に入ることで不安にならずにすみます。
たくさんの家事をこなしながら、同時に子どもの様子を見守ることのできるLDKは子育てママにとっても子どもにとっても安心の間取りといえます。
【平屋の間取りパターン②】それぞれの居場所をつくりつつ、家族団らん
2つ目に、子どもが手が掛からなくなってきた世代の間取りポイントをご紹介します。
突然ですが、家族団らんと聞いて思い浮かぶのはどんなイメージでしょうか?全員でテーブルを囲んでのティータイムや、仲良くソファーに座り同じテレビを観ながらワイワイしている様子でしょうか。
しかしながら、実際にそのような生活を送っている家庭はそんなに多くはないはずです。とりわけ、子どもが大きくなってきた場合は、家族全員で同じことをしながら時間を過ごすという機会は少なくなってきます。そういった家庭での間取りで重要なポイントは、空間の中にいくつかそれぞれの居場所を作っておくことです。絵を書けるスペースだったり、ちょっとした書斎のようなスペースなんかはいかがでしょうか。
ひとつの空間の中でお母さんは家事をし、お父さんは新聞を読み、お姉ちゃんはテレビを観て弟はおもちゃで遊んでいる。別々のことをしていても、すぐそばにいるからそれぞれの気配を感じることができる。こんな形もひとつの家族団らん、むしろ自然な家族の暮らしですよね。一緒にいることに無理のない住まいが、家族の団らんやコミュニケーションを育んでくれます。
【平屋の間取りパターン③】終の棲家で、ゆったりと過ごす
3つ目は子どもが独立した世代の間取りポイントをご紹介します。
60代・70代の方からは「娘や息子が出て行ってから、部屋のほとんどが物置状態になってしまっている」「普段2階に上がることはほとんどなくなってしまった」なんて言葉をよく耳にします。この年代の住まいでは、間取りを極力シンプルなものにするということが大きなポイントとなります。
家族が大人数だった頃の多すぎる部屋が不要になったのであれば、それぞれの部屋を仕切っていた間仕切りを撤去し、ゆったりと開放感ある空間をつくることも可能です。シンプルな間取りにすることで、家の中での移動がラクになったり掃除などの手入れをしやすくなったりする点は、歳を重ねていくことを考えると大きなメリットとなってきます。
近年では、二階建ての住宅を減築し、平屋に改修するという事例も増えていています。平屋にすることで、①階段の上り下りが不要になる ②階段に使っていた分のスペースを有効活用できる ③空気の循環がしやすくなり風通しが良くなる などの様々なメリットがあります。ワンフロアで生活できる平屋は、終の棲家として住み心地の良いぴったりの選択肢といえるでしょう。
理想の住まいは人それぞれ
住まいの暮らしやすさは、あくまでも住む人や生活パターンに基づくものです。同じ年代・同じ家族構成だったとしても、家づくりのセオリーが全ての人にとって正解というわけではありません。
今回ご紹介した間取りのパターンも含め既成概念にはとらわれずに、「自分たちがどのような暮らしをしていきたいのか」をイメージして、家族間で話し合っていくことが理想の家づくりの第一歩になるのではないでしょうか。
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