お金・税金

【宅建士が解説】増税前に慌てて住宅購入をしなくてもいい5つの理由

     
増税

2019年10月に消費税が8%から10%に引きあがることが決まり、増税前に家を購入しようと思っている方も沢山いらっしゃるのではないでしょうか。しかし増税するからという理由だけで、高額な住宅購入を焦って決断してもいいのでしょうか?

今回は消費税増税前に慌てて購入しなくても良い、5つの理由をご説明します。

その1 住宅ローン減税控除期間の延長

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まず1つ目は「住宅ローン減税控除期間の延長」です。政府は消費税引上げによる駆け込み需要とその反動減が生じた場合の経済に与える影響を考慮し、消費税が10%に増税したあとの住宅購入でもメリットが出るようにいくつかの制度を準備しました。その1つが「住宅ローン減税控除期間の延長」になります。

そもそも「住宅ローン減税」とはどういったものなのでしょうか。それは、住宅の所得のために10年以上のローンを組んだ場合、納めた所得税の一部が戻ってくるという制度です。具体的にどれくらい戻ってくるかというと、年末時点での住宅ローンの残額の1%あるいは、住宅の取得対価の1%のどちらか少ない方の金額が10年間に渡り所得税から控除されます。ここでいう控除とは税金から差し引いて計算するという意味になります。

そして消費税増税後に購入した場合はこの控除期間が10年から13年に3年間延長することが決まりました。つまり13年間も住宅ローン残高の1%が税金から控除されることになります。これにより消費税2%増税相当分の負担が、住宅ローン減税という形で還元されることになるということです。

その2 住まい給付金

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2つ目は「住まい給付金」です。これは住宅購入をした方に与えられる給付金のことです。

すべての人に給付されるわけではなく、消費税率8%時は年収額の目安が510万円以下の方を対象に最大30万円、消費税10%時は年収額の目安が775万円以下の方を対象に最大50万円が給付されます。先ほど説明した住宅ローン控除は所得税から還付されますので、収入が低ければ低いほど還ってくるお金も少ないため、その効果が小さくなってしまいます。それをカバーするのが住まい給付金という制度です。

ただし年収額の他にも、給付を受けるためにいくつか条件があります。

  1. 居住用の住宅を購入し、居住する方(居住しているかどうかは、住民票によって確認します。)
  2. 住宅ローンを利用する方、ただし年齢が50才以上の場合は現金購入でも対象
  3. 給付の対象となるのは、売主が宅地建物取引業者である中古住宅(個人間売買は消費税が課税されないため)
  4. 住宅ローンを利用する場合、既存住宅売買瑕疵保険への加入など、売買時に検査を受けている中古住宅が対象
  5. 床面積が50㎡以上の住宅

この5つの条件をクリアすることができれば住まい給付金を受けることができ、この制度でも増税分が還付されます。しかも住宅ローン減税と住まい給付金は併用することができるので、住宅購入の費用を更に抑えることができます。

その3 贈与税非課税枠の拡大

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3つ目は贈与税非課税枠の拡大です。贈与税というと皆さんあまり聞きなれない言葉だと思いますが、人から財産をもらうと贈与税という税金がかかります。通常は1年間にもらった財産の合計が110万以内であれば贈与税がかかりませんが、住宅購入、リフォーム等の資金を親や祖父母からもらう場合、消費税8%なら最大1200万が非課税になります。

そして消費税が10%になると、最大2500万まで贈与税がかからないという制度になります。これは高齢者の資産を若い世代に移行させることで経済の活性化を図るのが目的となる制度です。これについてもいくつか条件があります。

  1. 期間は2020年3月31日までに、父、母、祖父母からなど直系尊属から贈与を受けること
  2. 自分が住むための住宅取得、リフォームをした場合に適用される
  3. 取得する住宅が「断熱性能等級4またはエネルギー消費量等級4級以上」「耐震等級2以上または免震建築物」「高齢者等配慮対策等級3以上」のいずれかを満たす住宅。
  4. 贈与を受けた年の翌年の3月15日までに住宅取得、リフォーム工事の残金決済を行い引き渡しを受けること
  5. 贈与を受けた年の翌年の3月15日までに取得した住居に入居すること

以上が条件となります。贈与を受ける場合に限りますが、是非とも利用したい制度です。

その4 住宅エコポイント

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そして4つ目は住宅エコポイントです。これまでも消費税増税の景気対策として実施されてきましたが、今回の10%増税時にも再開される事が決まりました。ご存じの方も多いかと思いますが、住宅エコポイント制度とは住宅の取得やリフォームでポイントが貯まる制度になります。もらった住宅エコポイントは商品券や復興支援商品などに交換したり、追加のリフォーム工事などに利用することができます。

今回のエコポイントの概要です。

  1. 新築住宅は最大35万円相当、リフォームは最大30万相当のポイントが付く
  2. 注文住宅は2019年4月~2020年3月中に契約、着工して2019年10月以降に引き渡した物件
  3. 長期優良住宅は5万ポイントが加算される
  4. 若者、子育て世代がリフォームをする場合は最大で45万ポイント、中古住宅+リフォームであれば最大60万ポイントが加算される
  5. 若者、子育て世代以外でも「安心R住宅」に認定されている物件の購入+リフォームは最大45万ポイントが加算される

住宅エコポイントは、このように住宅購入やリフォームをする場合に30万ポイント~45万ポイントが付くのが特徴です。また今回のエコポイントは若年層や子育て世代により多くのポイントが加算される内容が追加されていて、若年層や子育て世代の住宅購入の大きな手助けになっています。

その5 ライフプランから購入時期を考える

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最後の5つ目は、「ライフプランから購入時期を考えることの重要性」についてです。

増税前になると「増税前に購入した方がお得」「今は金利が安いからお得」など営業マンのセールストークをよく耳にします。確かに住宅ローンを計算してみるとその通りなのですが、それだけで判断するのではなくライフプランから住宅購入のベストなタイミングを検討することが大切です。

「ライフプラン」とは“人生設計”のことで、家族の年齢や構成・その年代でのイベント、収入などを一覧表にし、いつどのタイミングでどれくらいの収入と支出があるのかをシミュレーションすることです。例えば退職するタイミングで住宅ローンの支払いが終わった方がいいのか、子供の教育費が増大する時期と住宅ローンの支払いが重ならない方がいいのか、住宅購入で一番ベストなタイミングを考えることが大切です。ライフプランについては不動産会社などで相談することができますので、是非信頼できる不動産会社を見つけ相談することをオススメします。

自分の「買いたい」とライフプラン、市場の「買いどき」が重なったときが購入時期

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まとめると住宅購入は消費税だけを考慮するのではなく、金利や市場、ライフプランなどから買い時を見極め、そして自分が買いたいと思う時と買い時が重なったタイミングで購入するのが一番いい購入時期だと言えます。

住宅購入のタイミングで悩んだら、ライフプランや市場での買い時を丁寧に説明してくれる不動産会社やハウスメーカーを見つけて相談するのをお勧めします。逆にこの説明をせずに、「今は金利が安いから買い時です」や「増税前に購入した方がお得ですよ」という会社は避けたほうが無難でしょう。

まずは信頼できる会社を見つけ、そして自分だけのベストなタイミングを見つけて下さい。

 

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