家を建てようと思った時、大きくリフォームしようと思った時、真っ先に頭に思い浮かぶのは『どんな間取りがいいのだろう...』ということではないでしょうか。
とは言っても、どんなプランが正解なのかどうかは実際には住む人の世代や生活パターンによって違ってきますので、誰にでも合う形式はないのが正直なところです。ただ、家づくりをする上で参考にできる間取りがあれば、そこから自分たちだけの答えを導きやすくなってくるはず。
今回は、間取りを決めるうえでぜひ知っておいてほしい考え方を3つのカテゴリーに分けてお話ししていきたいと思います。
理想の生活ができない?間取りの失敗例
せっかくお金をだして家をつくるというのに、間取りで失敗するのは誰しも嫌ですよね。そこで、まずは間取りを決める前に気を付けておきたいポイントを失敗例をふまえながらいくつかご紹介します。
(1)動線について
動線での失敗例でよく聞くのは、
- 調理・洗濯・物干し・衣類等の収納といった「家事動線」が長い
- リビング・ダイニング・キッチン・洗面室・浴室・トイレの生活動線が使いにくい
- 生活動線と来客動線が一緒でプライバシーが保てない
などがあげられます。解決方法としては、図面にそれぞれの動線を描いてみると良いかもしれません。
(2)広さについて
広さでの失敗例として多いのは、
- リビング・ダイニングの面積がソファやダイニングテーブルなどの家具を置くことを想定したものになっていない
- キッチンとカップボードの距離が最適でないため使いにくい
- バルコニーやテラスの幅・奥行きが実際のライフスタイルと合わない
などがあります。全ての要望を叶えるのは難しいと思いますので、優先順位をつけて解決していくことをおススメします。
(3)収納について
収納での失敗例としていちばん多いのは、
「収納の不足・収納の使いにくさ」です。
不足については、実際に生活してみて収納が足りないという事が多くあるようです。住んでからでないと分からないと思いますが、収納は一般的に床面積の20%とし、リビングやダイニング・洗面室には小物をしまえる収納をつくっておくことをおススメします。使いにくさについては、収納内部の高さや幅・奥行きがしまうモノにあっているのか?何をどこで使い、それをどこにしまうのが便利なのかを、家事動線を踏まえて収納位置を決めると良いと思います。
(4)コンセントやスイッチを含めた電気配線について
電気配線の失敗例で多いのは、
「コンセントやスイッチの数や位置からくる使いにくさ」です。
コンセントを設置するポイントは、設置したい場所から使用する家具までの配置計画を決めているか?その場所で何の家電製品を使うのか?といった内容を確認することです。
スイッチはよく使う生活動線上にあれば使いやすくなります。ここでのポイントは開き戸の勝手や引き違いなどの入口につけるスイッチ位置です。開けた扉の後ろや遠い位置にスイッチがあれば、とても使いにくくなってしまいます。
(5)室内における明るさや温度について
ひと昔前の間取りではキッチンが北側に配置されることがあり、年中暗くジメジメしている居心地の良くない空間が一般的でした。今は家の中でもっとも長くいるであろうリビング・ダイニング・キッチンはそれらの不快感を取りはらう意味でも、出来るだけ南側に配置することをおススメします。温度での失敗例としては、吹き抜けやリビング内に設置する階段の冷気です。せっかく付けた吹き抜けやリビング内階段も、冬場エアコン等の暖房をかけても暖まるどころか冷気が上から降ってきてしまいマイナスポイントとなってしまう可能性があります。暖かい空気は上に、冷たい空気は下に移動する特性があるために起こる現象です。吹き抜けやリビング内階段をつけたい時には、それなりの工夫が必要となってくることを覚えておいてください。
(6)音について
音での失敗例として多いのは(特に二世帯住宅にみられる)、
「二世帯間の生活パターンの違いからくる足音やテレビや洗濯・調理からくる生活音」があります。二階の若い夫婦や子供がいるリビングの下にお爺ちゃんやお婆ちゃんが寝る寝室を配置してしまったら、お互いに生活がしにくいものとなってしまいますので、間取りを考える際は、音の発生する場所の上や下・隣に寝室等がないかを確認して進めて下さい。補足ですが、幹線道路沿いや線路近くなどに建っている家では、その道路や線路から一番離れた側に寝室を持っていくなどの工夫も必要となってきます。
その他にも色々な失敗例はありますが、頼りにできる会社をみつけることで、ストレスフリーな間取りづくりができると思います。
本当に使いやすい間取りとは?
使いやすい間取りといっても、前文でもあるとおり考える世代や生活パターンによって、求める部屋の間取りは様々です。
ここでは、最近の住宅事情をふまえ家族全員が毎日使う 玄関・LDK・水廻りの参考になる間取り案を話していければと思います。
【玄関】
玄関は住む人数によって大きさは変わってきますが、おおよそ2畳~3畳+収納のパターンが多いようです。
以前は玄関に下駄箱が置いてあることが一般的でしたが、最近では玄関わきに靴だけではなくコートやベビーカー・自転車等もおけるシューズクロークをつくり、多用途に使える空間にしていることが多いようです。
【リビング・ダイニング・キッチン】
ひと昔前は、居間と台所とわけて部屋づくりをされてきましたが、最近では皆さんもご存知のとおりLDK(リビングダイニングキッチン)というように、くつろぐ空間のリビングと食事をするダイニング・食事をつくるキッチンを、一つの空間にまとめる間取りが一般的となっています。
ただ一口にLDKと言っても様々なカタチがあり、くつろぐ空間と食事の空間を分けたL+DK、食事をしながらくつろぐ事と食事をつくることを分けたLD+Kというように、そこに住まう人に合わせたLDKのカタチがあります。子育て世代や老後の生活に合わせた間取りもありますので、それは次項目で詳しく説明致します。
LDKが使いやすくなるポイントは、
①リビングに小物を入れることができる収納をつくる→収納はオープン収納と扉付の収納を2つあるのが理想です。
②キッチンの脇に買い置きしたモノの置いたり、家計簿やアイロンがけをする食品庫や家事室をつけてあげる→キッチンまわりがすっきりとします。
【水廻りスペース】
水廻りの大きさも玄関やLDK同様、住まう人のこだわりによって変わってしまいますが、一般的にトイレは1畳~2畳・洗面室は2畳~3畳・浴室は2畳~3畳というカタチが多いようです。
トイレは1畳が一般的ですが、介護の用途がはいるのであれば2畳程あれば、車いすや介護者も入れるようになります。
洗面室は今や多目的な空間となっているので、そこに何を求めるかによって大きさも変わってきます。お風呂にはいるための脱衣・顔を洗ったり歯を磨いたりする・洗濯をする・化粧をするなどがあげられます。もし化粧をする目的もふまえた洗面室であれば、鏡を大きくして椅子をおいて座れるような洗面台があれば使い易いと思います。
水廻りとキッチンの家事動線をいかにに良くできるかも、使いやすい間取りの重要なポイントになってきます。キッチンからすぐ洗面室や浴室にいける動線であれば、家事が楽になるのは間違いありません。
是非、参考にしてみてください。
子育て世代の理想の間取り
住んでいる様々な場面での意見があると思いますが、ここでは子育て世代の間取り・老後に過ごしやすい間取りに絞ってポイントをお話ししていきたいと思います。
まずは子育て世代におススメの間取りです。
子育てといっても2歳の子供を育てるのも、15歳の子供を育てるのも同じ子育てですが、それを含めて以下の項目を入れ込んだ間取りにしてみて下さい。
・ダイニングの近くにカウンタースペースを設ける
→子供たちが勉強をするスペースにおススメです。キッチンやダイニングに母親がいて、その近くで勉強することで安心感や分からない事をすぐ聞けるといったメリットが生まれます。欲を言えばそのカウンタースペースには棚を据え付けして、書類を整理できればすっきりと使うことが出来ると思います。
・キッチンからダイニング・リビングを見渡せる
→子供たちが小さい時は特に便利です。ここでのLDKの間取りポイントは何も境目を作らない事です。LDKどこにいても子供たちが何をしているのかを見渡すことができるので安心ですし、コミニケーションも取りやすくなります。子供たちも親が見ていてくれることで安心して遊ぶことができるでしょう。
・リビング脇に和室若しくは畳コーナー
→ここは赤ちゃんのおむつ替えや子供たちの昼寝スペース・子供たちの遊び場として使うことができます。子供たちの部活動がはじまると一気に洗濯ものが増えますが、その洗濯ものの一時置きスペースなどにも使えて便利です。
・みんなが集う場所に伝言・掲示コーナー
→子供たちが小学校や中学校になると、学校行事や習い事があったり部活動があったりと忙しくなります。そんな時に家族で情報を共有したい事や連絡事項などを書いておける場所をつくるのも子育てには効果的です
・リビングを必ず通る階段
→子供たちがある程度大きくなると会話が少なくなってきます。ただ2階にあがる階段がリビングを必ずとおる位置にあれば、必然と顔を合わせることが増え会話もする機会が増えてきますので、是非おススメです。
・可変性の高い子供部屋
→子供たちの成長を考えた場合、子供部屋は子供たちが小さなうちは1つの広い部屋として使用し、子供たちの成長に応じて間仕切ったりして使っていくのがオススメです。広い部屋に間仕切りの壁や入口を新たにつくることは簡単ですが、既に間仕切られている部屋の壁を抜くとなると構造の問題もあるため非常に大がかりな工事になってくると思います。子供部屋は子供たちの成長とともに変化していけることが理想です。
本当に使いやすい間取りをつくるには…
ここまで、失敗例や一般的に使いやすいと言われる間取りについてあれやこれやと話してきましたが、本当に使いやすい間取りにたどりつくには、そこに住まう家族がこれまでの生活やこれからの生活について考え、それらを汲み取りそれにあった間取りを具現化できる業者と出会うことができるかだと思います。家は自分たちだけでは建ちませんが、想いがなければ満足のいく家にはなりません。
色々な雑誌やHPで考えるも今の時代としてありでしょう。ただ家はモノを買うようにはいきません。人が創っていくものです。
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