最近では「家が古くなってきたから、思い切って新しくしたい。」と考えている人の中には、建て替えではなく全面リフォームを選択する人が増えてきています。
建て替えと聞くと、どんなことをするのか比較的イメージが湧きやすいですが、「全面リフォームって何?普通のリフォームとは違うの?」と思う人がまだまだ多いのではないでしょうか?そこで今回は、
▶︎“全面リフォーム”って?
▶︎“建て替え”と何が違うの?
▶︎工事費用の目安
といった全面リフォームの疑問について解説します。これを機に正しい知識を身につけて100%満足のいく家づくりを目指しましょう!
全面リフォームについて詳しく知りたい方は▼
【実録連載①】築43年の家を解体したらシロアリでボロボロだった!
【実録連載②】築43年の家を新築並みに耐震補強する方法と基準!
【実録連載③】築43年の家のまるごと断熱リフォームでここまで快適
【実録連載④】築43年の「再築の家」リノベーションがついに完成!
一軒家もマンションも対応可能な工事、“全面リフォーム”とは?
まず、ここで言う“全面リフォーム”=スケルトンリフォームを意味します。
家づくりにおけるスケルトンとは、いわゆる「骨組(柱や基礎といった、家の基盤になる部分)」のことです。スケルトンリフォームは単に住宅設備機器を入れ替えたり、壊れたところを修理したりするだけでなく、家を一度スケルトン(骨組)の状態にしてから、新たな間取り・内装・住宅設備機器といったものを取り入れることを指しています。
このリフォームでは、家族構成・ライフスタイルの変化によって今の間取りが使いにくくなったり、家の老朽化が進み大規模な修理が必要になったりしたことがきっかけで選ばれるケースが多いです。最近では全面リフォーム(スケルトンリフォーム)とよく似た意味でリノベーションという言葉をよく聞くようになってきました。
リフォームとリノベーションについてさらに知りたい方は▶︎間取りから考える『リフォーム』と『リノベーション』の違い
リノベーションとは住まいを家族構成やライフスタイルの変化に合わせてつくり変え、それによって建物の持つもともとの性能以上に新たな付加価値をつけることです。一見すると全面リフォームとリノベーションは同じもののように思えますが、リノベーションはもともとの家を全く新しい別の空間につくりかえる点や、スケルトンにしなくても工事ができる場合があるという点が、全面リフォームとは違います。
全面リフォームは構造体(躯体)が見えるところまで解体し、新たに全てを作り直します。そのためリフォーム後の住まいは新築同様になりますが、一方で間取りの変更など大掛かりな工事が入り、通常のリフォームと比べて費用や工事期間が多めにかかってくるため、信頼できるリフォーム会社を選ぶことが重要です。
リフォームの注意点について▶︎実録リフォーム失敗談!経験者から学ぶリフォームの注意点
全面リフォームと建て替えとの比較をしてみよう!
突然ですが、木造住宅の平均寿命は一般的に約30年と言われています。住んでいる人のライフスタイルにもよりますが、だいたい築30年を過ぎると建て替えかリフォーム、いずれかの工事を考えなくてはいけない時期になってきます。
ここで、念のため建て替えとはどんなものかおさらいしましょう。建て替えとはもともとの家を解体し、同じ場所に新しい家を建て直すことをいいます。全面リフォームと建て替え、どちらにしても高い費用がかかる分、絶対に失敗はしたくないと考える人がほとんどです。しかしどちらが自分の住まいに合っているのかわからないという人も多いのではないでしょうか?
そもそも全面リフォームと建て替えはどのような点が違うのでしょうか?その答えは「柱や基礎部分を取り壊すかどうか」です。
建て替えとは先ほど記述した通り、もともとの家の基礎部分から全て取り壊して、新たに基礎から住宅を建築することです。対して全面リフォームは既存の基礎部分は残して、構造体(躯体)が見えるところまで解体し、新たに全ての間取りや内装を作り直すことです。そしてこの2つのうちどちらかを選ぶ上で重要になってくるのが、それぞれのメリットとデメリットです。
全面リフォームと建て替え、それぞれのメリット・デメリットを知ろう!
ここでは、全面リフォームと建て替え、それぞれの工事のメリット・デメリットをご紹介していきます。
全面リフォーム
メリット
- 総体的な費用が安い
- 思い入れのある住まいを壊さずに使い続けられる(既存の梁や柱、土台を活かすことができる)
- 産業廃棄物が少なく処分費が抑えられる
- 各種税金(不動産取得税、固定資産税、都市計画税、登録免許税など)の軽減が可能
デメリット
- 大きな構造の変更は困難
- 建て替えに比べ自由度が少ない
- 建物の老巧化・劣化加減、住宅に欠陥があった場合は費用が高くなる
- 理想を追い求める場合、追加費用が必要となる場合も
建て替え
メリット
- 間取りや設備などの不満をほぼ解決できる
- 検査済証が行政からおりることで、安全性が保証され安心できる
- 敷地内で建物の形状が思い通りにできる
- 地盤改良などの地震対策が比較的簡単に対策可能。
デメリット
- 総体的な費用が割高になりやすい(建築基準法の改正により、ここ近年施工コストがアップしている)
- 廃棄物が多く処分費が高い
- 仮住まい探しや引っ越しが必要で、費用と手間がかかる
- 工事期間が長い
- 各種税金(不動産取得税、固定資産税、都市計画税、登録免許税など)がかかる
- 法律によって、建て替え不可能な場合がある
参考になりましたか?全面リフォームにするか建て替えにするか、選ぶにはまずメリット・デメリットを把握し、今の住まいの状態や今後の暮らし方、予算面の問題など、総合的に判断する必要があります。
全面リフォームにかかる費用ってどのくらい?
つづいて全面リフォームの一般的な費用相場をお話しします。何も前知識のない状態から全面リフォームの費用を考える場合、最初の目安とすべきなのは坪(3.3㎡)単価です。全面リフォームの費用は、一般的に坪50~55万が相場となりますが、これはあくまで相場です。
全面リフォームの費用と一口にいっても様々なケースがあるため、 「これならいくら」とはっきりお伝えすることは実際のところ難しいです。例えばタイルのお風呂をシステムバスに交換をする工事であっても、70万~150万円と価格に開きがあるように、お客様の希望する住宅設備機器や内装材によっても予算が上下します。また建物の老朽化や劣化加減(給排水管・白蟻etc) によって意外と費用がかかってしまった、なんて事も起こります。ここでは全面リフォームの費用が変動する要素をいくつか確認しておきましょう。
【費用の変動に関わる要素】※あくまで一部です。
①住宅の建築年数※古ければ古いほど、建物の老朽化・劣化により費用が変わります
②建物の面積※大きければ予算は大きくなりますし、小さければ坪単価が上がるのが一般的です
③工事の内容※1,2階を全てリフォームするのか?それとも1階のみか?
④システムバス・キッチン等の住宅設備機器のグレード
⑤立地条件
⑥新築時からのメンテナンスの有無※今まで全くメンテナンスを行っていない住宅と、メンテナンスをしている住宅では、経年劣化の度合いも違います。
⑦二世帯住宅にするのか※玄関は2ヶ所なのか、キッチン・お風呂・トイレも2カ所必要なのかによって予算が変わります
⑧増築が必要か などなど
上記の項目以外にも、色々な条件で必要な工事と費用は大きく変わります。住宅が10棟あればライフスタイルも10通りあり、リフォームの要望も十人十色になるというわけです。工事の内容や建物の状態により、最終的にかかる費用は1000万円~3000万円以上と、 大きな開きが出てくるのが実情です。
すぐに全面リフォームを選ばず他の選択肢やメリットを確認しましょう
全面リフォームについての知識はつきましたか?全面リフォームと建て替えを悩んでいる人がいるならば、その答えは「どちらを選んでも正解」です。どちらにしてもいちばん大切なのは、その家に住まう人が納得した上で工事をすることです。みなさんも事前の情報収集はきっちり行った上で後悔しない家づくりをしてくださいね!
納得できるリフォームをしたい方は▶︎【実例】新築or二世帯住宅・・・大満足の分離型二世帯リフォーム!
同じテーマのおすすめ記事
東京 武蔵野市 三鷹市エリアでリフォームをお考えの方
東京 武蔵野市 三鷹市でリフォームをお考えの方、ONOYA東京に相談してみませんか? まずは、WEBサイトをご覧ください。リフォームの施工事例を見ることが出来ます。東京のリフォーム・リノベーションはONOYA東京
コメント